長年利用したフレッツ光からNURO光に乗り換えたので手順と注意点をまとめてみました。
大まかな流れは次の通り。
- NURO光が導入できる環境であるかを確認
- 現在のフレッツ光、プロバイダの契約内容を確認
- NURO光の申し込み
- NURO光の開通工事 2回(宅内・屋外)
- NURO光の工事完了後にフレッツ光とプロバイダを解約
- NTTにレンタル機器を返送
NURO光の申し込みから開通までにかかった期間は約1ヶ月でした。少々時間はかかりましたが、快適なインターネット環境を手に入れることができました。
詳しい流れを見ていく前に「NURO光はいったいどれくらいの速度が出るのか」計測結果を載せておきます。
NUROとスマホをWi-Fi接続で繋いだスピードテストの結果です。混み合う夜間の時間帯でも安定して速度が出ています。フレッツ光を使っていた頃に比べるととんでもなく早くなりました。
ではそれぞれの流れをポイントを押さえながらみていきましょう。
NURO光が導入可能な環境か確認する
まずは自分の住んでいる地域、物件でNURO光の導入が可能かどうか確認する必要があります。既に確認済みの場合はこの項目はスキップしてOKです。
NURO光の対応地域を確認する
まずは対応地域から。他の光サービスにはない高速通信が魅力のNURO光ですが、利用できる地域が限られています。
2020年2月現在のNURO光を導入可能な都道府県は次の通りです。
北海道
関東 :東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木、群馬
東海 :愛知、静岡、岐阜、三重
関西 :大阪、兵庫、京都、滋賀、奈良
九州 :福岡、佐賀
上記都道府県でのみ利用可能となっています。
上記都道府県以外は残念ながら今現在NURO光は利用できません。
物件のNURO光対応可否を確認する
対応都道府県にお住いの方は、公式サイト申込みページから自分の住んでいる物件(集合住宅の場合)がNURO光に対応しているかどうか確認しましょう。戸建ての場合は対応地域内であれば、ほぼ間違いなく導入可能です。
対応物件の確認は下記NURO光公式サイトから行います。
上記公式サイトにアクセスしたら、「新規申し込み・エリア確認」をクリック。
次に郵便番号入力をし番地を選択後します。そこで表示される物件一覧リストに自分の住んでいるマンションやアパートの名前がなくても心配はいりません。
居住階数、建物の総階数を選択後、判定が「○」になれば導入可能です。物件のリストに名前がない場合はまだそのマンションでNURO光が導入された実績がないというだけのことです。
戸建ての場合はそのまま「提供エリアを確認する」をクリックし判定結果の確認ができます。
以前は集合住宅には階数制限がありましたが、2019年1月より階数制限が撤廃されました。また、現在はマンションでも他の入居者と回線をシェアしない「戸建てプラン(G2Vプラン)」の申込みが可能です。
Point
戸建てプランのメリットは集合住宅内の他の住人と回線の共有をしないことです。
NURO光はマンション向けに「NURO 光 for マンション」というプランもあります。このプランは同マンション内で利用者が多ければ、戸建てプランに比べ月額の利用料金が安くなるというメリットもありますが、その反面フレッツ光と同様に建物に導入された回線を他の入居者と共有することになります。
よって同マンション内の他の住人がインターネットを利用している場合は、その分速度が遅くなってしまいます。高速通信を求めてNURO光を導入するのならば、1つの回線を自宅で占有できる「NURO光 戸建タイプ G2V(マンションミニタイプ)」をおすすめします。
現在のフレッツ光・プロバイダの契約内容の確認
NURO対応エリアであることが確認できたら、次は現在のフレッツ回線、及びプロバイダの契約状況を確認します。ここでは主に契約期間と解約金の有無を調べます。
フレッツ光の契約状況の確認
まずはフレッツ回線から。ここでは今現在利用しているフレッツ光サービスがNTT東日本エリアか西日本エリアかによって契約内容も解約金も少し変わってきます。
NTT東日本の場合
解約する際に料金の支払いが発生する可能性があるのは次の2つ
- にねん割の解約金
- 工事費の残高
にねん割解約金
まずは「にねん割」の解約金について。
にねん割は2年単位の利用期間を設定することで毎月の利用料から戸建ての場合700円、集合住宅は100円割引してくれるサービスです。こちらは2年ごとに自動更新で更新月以外の解約では戸建てと集合住宅でそれぞれ以下の解約金が発生します。
戸建て:9,500円
集合住宅:1,500円
インターネットは頻繁に乗り換えるものではなく、長く使うことを想定して申し込みをしている人がほとんどのため、多くの人がこの「にねん割」の申し込みをしている可能性が高いです。
工事費残高の有無
次に初期工事費用の残高の有無を確認しましょう。
工事費は工事の内容により7,600円~18,000円かかり、一括または分割払いで支払いが可能です。こちらも初期費用を抑えるために分割で支払いをしている場合が多いはずです。分割の場合は30回払い(30ヶ月)になるので、フレッツ開通から2年7ヶ月以上経過している場合は工事残高は残っていないと考えられます。
※フレッツ光は過去に工事費無料のキャンペーンを頻繁に実施していたので、そちらが適用されている場合は工事費の支払いはありません。
今あなたが集合住宅にお住まいで、開通から2年7ヶ月以上経ってる場合は解約金は「にねん割」の1,500円だけで済む可能性が高いです。※詳しくは契約書類等でご自身でご確認ください。
運よく契約更新月なら違約金なしでフレッツを解約できます。
NTT西日本の場合
NTT西日本のフレッツ光を解約する際に支払いが発生する可能性があるものは以下の2つ
- 光もっともっと割、もしくは光はじめ割の解約金
- 工事費の残高
光もっともっと割の解約金
「光もっともっと割」は2012年12月から2018年4月までNTT西日本で提供されていた料金割引サービスです。その期間にフレッツ光を申し込んでいた場合は契約している可能性があります。この割引サービスはフレッツ光開通10ヶ月目から毎月1,210円の割引がスタートし、契約年数が長くなるにつれて割引額が最大1,969円になるサービスです。
契約は自動更新となっており、開通してからは2年、以後3年ごとに自動更新されます。
解約違約金はなんともわかりにくい仕組みになっているので表にまとめました。
▼光もっともっと割解約金
割引適用期間 | 割引利用年数 | 解約金 |
---|---|---|
2年間 | 1年目 | 11,000円 |
2年目 | 5,500円 | |
自動延伸 | ||
3年間 | 3年目 | 33,000円 |
4年目 | 22,000円 | |
5年目 | 11,000円 | |
自動延伸 | ||
3年間 | 6年目 | 33,000円 |
7年目 | 22,000円 | |
8年目 | 11,000円 | |
自動延伸 | ||
3年ごと | 9年目以降 | 11,000円 |
参考:NTT西日本
上の表からもわかる通り、長く使えば解約金が安くなるというわけではありません。解約するタイミングによって金額が大きく変わってきます。
※ただし、割引適用期間の満了月とその翌月に解約する場合は、解約金は発生しません。
光はじめ割の解約金
一方の「光はじめ割」は光もっともっと割に代わり、2018年5月から提供されています。開通から2年目まで1,220円割引、3年目以降は1,419円の割引が受けられる料金割引サービスです。
契約は2年ごとの自動更新。
解約違約金は、一律11,000円です。
※ただし割引適用期間の満了月とその翌月に解約する場合は、解約金は発生しません。
工事費の残高
NTT西日本のフレッツ光の工事費は8,360円〜19,800円です。
契約時一括払いではなく分割払いにしている場合は、工事費の残高を解約時に支払う必要があります。分割の場合は31回払い(31ヶ月)になるので、フレッツ開通から2年8ヶ月以上経過している場合は工事残高は残っていないと考えられます。
※フレッツ光は過去に工事費無料のキャンペーンを頻繁に実施していたので、そちらが適用されている場合は工事費の支払いはありません。
プロバイダの契約内容の確認
フレッツ光の契約とは別にプロバイダとの契約についても最低利用期間や解約金の有無について調べる必要があります。
一定期間以上継続すれば、それ以降は解約金がかからないパターンと、2年ごとの自動更新で、更新月(または更新月翌月)以外の解約には解約金が発生するパターンが主流です。参考までに主要プロバイダの解約金をまとめました。
▼主要プロバイダの最低利用期間(更新期間)と解約金一覧
プロバイダ | 最低利用期間(更新期間) | 解約金 |
---|---|---|
BIGLOBE | 1年 | 5,000円 |
ASAHIネット | 1年 | 2,000円 |
@nifty | 1年 | 3,000円 |
OCN | 2年自動更新 |
戸建て2,400円 |
Yahoo! BB | 2年自動更新 | 5,000円 |
So-net | 2年自動更新 | 3,000円 |
ぷらら | なし | なし |
※解約金の詳細は各プロバイダ に確認をしてください。各社ともホームページ上の解約金の案内はわかりにくい場合が多いので、電話して確認するのがいちばん確実です。
NURO光の申込み
フレッツ光とプロバイダの解約金の有無等を調べ、乗換が妥当であれば次はいよいよ申込みです。
ちなみにNURO光は入会キャンペーンでキャッシュバックがあるので、フレッツやプロバイダの解約に解約金が発生してもほとんどの場合そのキャッシュバックで補填できます。
申込みは公式サイトからの申込みをおすすめします。
理由は3つ
- 申込みと同時に1回目の工事日の予約ができる
- オプション一切なしで高額なキャッシュバック
- キャッシュバック受け取りまでの期間が2カ月と短い
NURO光は代理店サイトでも申し込みが可能です。しかし代理店経由の場合は、申し込みと同時に工事日の指定ができず余計な行程が増えてしまいます。1回目の工事日が遅れれば、開通もその分遅くなります。
また高額なキャッシュバックを謳っていても、そのキャッシュバックを受け取るには余計なオプションの申込みが必要なことが多いです。さらに代理店経由の場合はキャッシュバックの受け取り期間も長く設定されており、遅いところでは開通から8カ月以上待たなければならい場合もあります。
以上の理由から申込みは高額なキャッシュバックが早く受け取れる公式サイトからが安心です。
NURO光の工事 2回(宅内・屋外)
NURO導入には2回の工事が必要になります。
1回目の工事は室内に回線を引き込む宅内工事。2回目は近所の電柱から建物に回線を引き込む屋外工事です。
工事の詳しい内容とスケジュールに関してはこちらに記載しています。
フレッツとプロバイダの解約手続き
NURO光の工事が完了し、NUROでインターネットが使えるようになったらフレッツ光とプロバイダを解約します。
この二つの解約の順番は「①プロバイダ」→「②フレッツ光」の順番でおこないましょう。
必ずプロバイダが先でないといけないということはありませんが、フレッツの解約は電話手続きですが、プロバイダはネット上で手続きが必要な会社が多いため、フレッツを先に解約して「ネットが使えない」といった事態にならないようにプロバイダから先に解約の申し込みをすることをおすすめします。
フレッツ光解約申し込みのタイミングについて
NURO光の開通前にフレッツやプロバイダの解約を申し込む人もいますが、個人的にはNURO光開通後のフレッツとプロバイダの解約が安全だと考えています。
NURO光は開通までに2回工事があり、1回目の工事が終わるまで2回目の工事の予約はできません。またマンションの構造上の問題など、何らかの原因で予定していた工事日に工事完了しない可能性もあります。
予定通り開通しなかった場合、既にフレッツの解約が申し込まれているとインターネットが使えない期間が生じます。そのためフレッツ光とプロバイダの解約は工事が完了し、NURO光でインターネットが使えるようになってからおこなう方が確実です。
早くフレッツを解約した方がお得な気もしますが、フレッツ光は電話での解約の申し込み後、当日または翌日には回線を止められます。解約月の料金も日割り計算になるので「損」はしないはずです。
プロバイダの契約は日割りにならない場合が多いですが、プロバイダの料金は月額1,000円程度のため、大きな出費にはならないことがほとんどです。
ただし、フレッツ光とプロバイダがちょうど契約更新月で、NURO光の開通を待つ前に解約をした方がお得な場合もあります。そのあたりはご自身の契約内容をよく確認し、ご検討ください。
NURO光ではインターネットが使えない期間が生じる方のためにポケットWi-Fiの貸し出しも行っています。こちらは料金がかなり割高なのでおすすめはできませんが。
NTT(東日本・西日本)にレンタル機器を返送
フレッツ光を契約していた場合は、NTTからONU(ルーターのよなランプのついた箱状の機械)をレンタルしているため、そちらの機器の返却が必要になります。
返却はとても簡単です。電話でフレッツ光の解約申し込みをした際にオペレーターから案内があり、後日自宅に返却キットが送られてきます。あとはその返却キットに指定された機器を入れて送るだけです。送料はかかりません。
ちなみに、ONUの入っていた箱などは捨ててしまっていても大丈夫です。本体のみ送るようにオペレーターからも案内があります。
以上、フレッツ光からNURO光に乗り換える流れでした。